あの情熱が、34年の時を越えて──
1991年、私は鈴鹿8時間耐久レースの撮影を代理店から依頼されていました。
そのとき耳にしたのが、若きライダーたちが4時間耐久に挑戦するという話。
資金はギリギリ。でも、目を輝かせて語るその姿に心を打たれ、私は思わずタイヤ代を支援し、撮影もすることに決めました。
そして決勝の日。大雨のなか、彼らは見事にノービスクラス優勝を果たしました。
それから、34年の歳月が流れました。
そしてある日、インスタグラムに届いた一通のメッセージ。
「覚えていますか?また写真を撮ってもらえませんか?」
あのときの若者たちが、50代になり、再び鈴鹿で走り始めたというのです。
長いブランクを経て、もう一度バイクに跨り、サーキットへ戻ってきた彼ら。
「私はもう、レース場で撮影するには若くないので…スタジオでの撮影でもいいでしょうか?」すると彼らは笑って、こう言ってくれました。「もちろんです。今の自分たちを、あなたに撮ってもらいたいんです」
あの頃の情熱は、ちゃんと心の奥で灯り続けていた。
青春は一度きりじゃない。
再び走り出した彼らと、もう一度シャッターを切る自分。
人生の後半に訪れた、静かで熱い再会でした。
若い時の写真もいいが現在50代になり仕事も人生も頑張ってきた彼らはすごくいい顔をしている。 撮影するのが楽しかった!会いにきてくれてありがとう!
下記は撮影風景(メイキング映像)
#motorcycle racer #バイク
コメント